韓国のサムスン電子が、昨年10—12月期の世界出荷台数で米アップル社に抜かれたとの情報が広く伝えられた。その主要因の1つに、フラッグシップ機Galaxy 7 Noteの発火問題があったことは否定できない。中国メディア・今日頭条は5日、同機種の発火問題について同社が中国を邪険に扱ったうえ、新機種では中国メーカー製電池の採用を止めると伝える記事を掲載した。
記事は、先日同社が実施した発火原因発表会において最終的な原因が「電池の設計と製造」にあるとされたことを紹介した。その一方で、今回の件を巡っては同社が当初「中国国内版では発火は起きない」と再三強調、中国版ユーザーからも発火が報告されると「悪質ないたずら」と反発して訴訟を起こす構えまで見せたと説明。結局、全世界において同機種が「封殺」されたことで同社はしぶしぶ同モデルのすべて製品に問題があることを認めたとした。
そのうえで「サムスンの不公平なやり方は中国人の不満を引き起こし、サムスンブランドが中国でかなりの程度敬遠されるようになった」と伝えている。
記事はさらに、同社が挽回を期する次期フラッグシップGalaxy S8のバッテリーに、中国ATL社製ではななく、日本の村田製作所製の電池を採用するとの情報が伝えられたと紹介。中国産電池ばかりが悪いと言わんばかりの措置に「中国はサムスンにとって大きな市場であるのに、その施策決定の多くは受け入れがたいものである」とするとともに、「サムスンがどう考えようと、われわれは国産品がベストだと信じようではないか」と結んだ。
現状、世界的に雲行きの怪しいサムスンだが、特に中国ではOPPO、Vivoといった地元メーカーが台頭していることもあり、さらに苦境に立たされていると言えそうだ。挽回のためには、よほど世の中を驚かせるような新機種のリリースが必要だろうが、S8はその役割を果たせるだろうか。
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