2017年2月1日水曜日

ドル一時112円近辺、米政権が貿易相手国の通貨政策批判

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落。トランプ米大統領や政権幹部が貿易相手国の通貨政策を批判する発言を行ったことが影響し、対円では一時112円近辺まで円高/ドル安が進んだ。

トランプ氏は米製薬業界幹部との会談で、他国が通貨を切り下げていると指摘。また米国家通商会議のナバロ委員長は、ドイツが「著しく過小評価されたユーロ」を利用して米国や他の欧州諸国に対して優位に立っているとの見方を示した。

これを受けドル/円(JPY=)は約1.5%下落して昨年11月30日以来の安値となる112.07円を付けた。ユーロ/ドル(EUR=)は1%強上昇の1.0811ドルと、昨年12月8日以来の高値になる場面があった。

マッコーリーのグローバル金利・通貨ストラテジスト、ティエリー・アルバート・ウィズマン氏は「(トランプ氏は)他国の行動がフェアではないとみなすような発言をしているのは明らかだ。これが米財務省のドルに関する政策変更を意味するならば、重大な問題になる」と述べた。

TJMブローカレッジの外為共同責任者リチャード・スカローン氏は、トランプ氏の発言が「かなりロングが積み上がった状態で新年を迎えた市場を圧迫している」と語り、ポジション解消に動く市場参加者がさらに増えてくると予想した。

米商品先物取引委員会(CFTC)公表のデータをロイターが計算したところ、投機筋のドル買い持ちは最近数週間に減少したが、24日までの週で依然として200億4000万ドル相当もある。

0 件のコメント:

コメントを投稿