2017年2月21日火曜日

兵庫に宿泊、台湾からが最多 神戸スイーツに魅力?

 台湾の人は兵庫がお好き?−。2015年に兵庫県内で宿泊した外国人は、台湾から訪れた人が全体の約3割を占め、国・地域別で最多だったことが観光庁の調査で分かった。最近は「東京−大阪」ルートの人気が一段落し、台湾からのリピーターらは「神戸スイーツ」などに関心が高いという。兵庫は台湾、中国、韓国など東アジアからの旅行者が4分の3を占めるが、都道府県によって人気を集める国や地域はさまざまだ。(金 慶順、鈴木雅之)

 同庁の宿泊旅行統計調査によると、15年に国内で宿泊した外国人は延べ6561万人。国籍(出身地)の内訳は、中国が最多の27%で、台湾、韓国、香港と続く。都道府県別の上位は東京1756万人、大阪897万人、北海道564万人、京都458万人だった。

 兵庫で宿泊した外国人は延べ121万人。トップの台湾(29%)に続き、中国26%、韓国11%、香港9%、米国3%の順だった。

© 神戸新聞NEXT/神戸新聞社 神戸新聞NEXT

 これまでは東京と大阪の観光地を結ぶ「ゴールデンルート」が人気を集めてきたが、関西圏の観光PRサイト「おもてなし関西プロジェクト」(神戸市中央区)を運営する飯田桃子さん(27)は「台湾の人はすでにゴールデンルートを行き尽くしている」と指摘する。

 リピーターは広く日本の観光地を開拓する傾向にあるといい、飯田さんは「台湾の人は甘いものやコーヒーが好き。兵庫では特に、神戸のスイーツやカフェなどの文化が台湾の人の関心にマッチしている印象だ」と話す。

 神戸市観光コンベンション課は「台湾は旅慣れた個人旅行者が多く、町歩きや日本文化の体験も人気。現地で行う地元旅行社向けセミナーが功を奏しているのでは」とみる。

 都道府県別では、京都は中国、台湾が多いが、日本文化や歴史への興味から欧米とオーストラリア(豪州)も4分の1が占めた。

 アジア地域が上位を占める中、広島は唯一、米国が15%で1位。ヨーロッパ(欧州)、豪州と続く。「原爆ドームや平和記念公園に関心が高いのでは」と観光庁。一方、北海道や東北は台湾やタイなどからの観光客が目立ち、雪景色やスキーといった魅力が浸透しているとみられる。

 また九州は隣国の韓国が全体的に多く、鹿児島と沖縄は台湾がトップに立つ。九州・沖縄は「韓国や台湾の人には、気軽な旅行先として人気」(同庁)という。

 

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