2017年2月21日火曜日

陶器に含まれた磁性粒子を元に紀元前の地磁気の変化を調べる手法が考案される

地球の磁場(地磁気)は一定では無く年月とともに変動していることが知られている。しかし、磁力計が発明される以前の大昔の地磁気の変化を確認する方法は少ない。そんな中、考古学者と地球物理学者のグループが、古代の陶器から当時の地磁気を推測するという手法を考案したそうだ(PNAS掲載論文npr)。

粘土の中に紛れ込んでいる小さな強磁性粒子は、陶器が硬化した際に固まり、磁場のスナップショットとして機能するそうだ。また、年代を特定する方法としては政府の税記録を利用する。当時の政府は、税金を徴収するために使用された陶器にシールを貼り付けていた。このシールは、新しい王が登場したり、侵略によって政府が変わったりするたびに置き換えられてきたという。研究者は、陶器の磁性粒子とシールの双方を参照することで、紀元前8世紀から紀元前2世紀までの6世紀に渡る地磁気強度の変動を確認することができたとしている。

 

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