2017年2月8日水曜日

16年の米貿易赤字、日本2位に=総額は3年連続増

 米商務省が7日発表した2016年の貿易統計によると、日本に対するモノの取引の赤字(通関ベース)は前年から横ばいの689億ドル(約7兆7000億円)だった。日本は赤字相手国としてドイツを抜き、中国に次ぐ2位となった。トランプ米大統領は貿易赤字の削減を優先課題に挙げており、10日の安倍晋三首相との首脳会談でも「不公平な貿易」の是正を迫るとみられる。

 モノとサービスの取引を合計した貿易赤字総額(国際収支ベース)は5023億ドルとなり、前年から0.4%増加した。赤字幅の拡大は3年連続。輸出は2.3%減、輸入は1.8%減だった。

 モノの貿易赤字相手国では、1位の中国が5.5%減の3470億ドル。3位のドイツは13.3%減の649億ドル、4位のメキシコは4.2%増の632億ドルとなった。日本はトランプ氏の関心が強い自動車関連の赤字幅が拡大した。

 トランプ氏は貿易不均衡の是正により経済成長を実現すると主張。日本などと合意した環太平洋連携協定(TPP)から離脱し、自国の要求を突き付けやすい2国間の通商協定交渉を進めると表明した。米国製品の輸出に不利な円安・ドル高もけん制した。

 日本政府は日米首脳会談で、米国に対する貿易・投資促進策を提案し、「円安誘導は実施していない」との見解を説明する方針だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿