4月16日(米時間)、米商務省がZTEに対して7年間の禁輸措置を発表しました。これはZTE製品の米国への輸入を禁止するのではなく、米企業がZTEとの取引を禁止するものです。
この対象は、部品などのハードウェアだけでななく、ソフトウェアも含まれています。これにより、ZTEがAndroidの販売を行えなくなるのではないかとの懸念も出てきています。
Reutersによると、Googleの親会社AlphabetとZTEがAndroidの使用可否について協議を始めているものの、まだ結論は出ていないとのことです。
Android自体はオープンソースのため、この使用を禁じられることはないものと考えられます。ただし、問題となるのはGoogleのサービスです。GMS(Google Mobile Service)と呼ばれる、Google Playなどを含む一連のGoogleアプリ・サービスは、Googleが認可した端末にしかインストールが出来ません。このため、ZTEはAndroid端末を製造できても、GMSを入れられないのではないかとの懸念があります。
中国で販売される端末については、GMSが入っておらず、ZTEは中国国内であれば、引き続きAndroid端末を販売できます(米国内で生産されたQualcommのチップセットは使用できませんが)。ただし、それ以外の国ではGMSの入っていない端末は競争力があるとは言えず、実質的に中国以外での販売は行えなくなると考えられます。
また、そうなった場合に、既存製品のアップデートや修理などにも影響が出るのかなど、気になる点も多くあります。
米商務省のZTEへの措置について、中国商務部は「中国企業の正当な利益を保護するため、必要な措置を講じる」と声明を出しており、政治的対立色が濃くなってきています。ZTEがAndroid端末を引き続き販売できるのかを含め、今後の成り行きが気になるところです。
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