今週のアジア株高を享受している投資家は全員、ただちに現金化すべきだとモルガン・スタンレーのストラテジストが呼び掛けている。
ジョナサン・ガーナー氏らストラテジストは10日付のリポートで、アジアの主要7株価指数の年末目標を引き下げた。この中には、同行にとってほぼ2年ぶりの大きな引き下げとなった日本も含まれている。MSCI新興市場指数の目標引き下げは2016年の早い時期以来で、年内の上昇余地が乏しいとの見方を示唆する。中国や香港、日本の株価指数が1月の高値に再び接近する公算は小さいともみている。
同行によれば、金融市場全体にわたるボラティリティーの上昇が投資家のリスク資産選好を抑える中、想定を下回る世界の経済統計が企業収益を圧迫する見通し。1月まで世界で最高水準のリターンを上げていた地域も、年内の残る期間は投資家にとって「より厳しい環境」になるとの見立てだ。
同行では中国の目標を最も大きく引き下げた。米国との通商対立激化を回避する兆しが見られる中で中国株は今週反発しているが、MSCI中国指数が年内に10日の終値を超える可能性は低いとみている。CSI300指数の年末目標は4200でさらに7%の上昇余地を見込むものの、従来想定していた4500を大きく下回る。
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