仮想通貨に投資するヘッジファンドに審判の時が訪れつつある。
ビットコインの価格が昨年目覚ましく上昇し、多数の機関投資家と個人投資家の注目を集める中で、150を上回るファンドが出現したが、その多くは需要とリターンが尽きつつある。ビットコインの価格は今年に入り約50%急落。こうした状況で考え直す投資家も多い。
米テキサス州オースティンに拠点を置くマルチコイン・キャピタル・マネジメントの共同創業者カイル・サマニ氏は「われわれが運用するような比較的知名度の高いファンドでさえ、新規資金の流入が鈍っている」と電子メールで指摘した。マルチコイン(運用資産額約5000万ドル=約53億円)のファンドは昨年8月に設立された。
少なくとも9つの仮想通貨ファンドがこれまでに閉鎖され、クラウド・クリプト・ファンドのようにウェブサイトとツイッター、フェイスブックのアカウントが削除されたファンドも幾つかある。分配型ファンドのアルファ・プロトコルのウェブサイトには「規制および市場リスクの可能性を考慮し、出資者に返金することが最良のアプローチだと判断した」とのメッセージが掲載された。
昨年は一部の仮想通貨ファンドが1000%を上回るリターンを得たことで高揚感が広がったが、ユーリカヘッジ仮想通貨ヘッジファンド指数によれば、仮想通貨ファンド全体の年初来の運用成績はマイナス23%と、今年は状況が一変している。
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