仮想通貨ビットコインの2017年の急激な上昇と今年の不振は、その本来の価値がどの程度なのかという疑念を生じさせている。スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETHチューリッヒ)の研究者らはその答えとして、ビットコインの価値はそれを使用する人々のネットワークに基づいていると考える。これによれば、ビットコインは過大評価されている。
研究者らはビットコインを使用している人の数の二乗と連動するネットワーク価値のモデルと、投機的バブルの発生と膨張を検出する方程式を用いて、ビットコインの価値が使用者の数と連動することを導き出した。
さらに、過去のデータを活用することによって、将来の破裂の兆候をより正確に追跡し発見できるようになったという。ETHのモデルによると、ビットコイン価格は2011年、12年、13年および17年の終わりごろの少なくとも4回、バブルによって基本的価値を大きく超えて上昇した後バブルが破裂して急落した。
MITテクノロジーレビュー3月29日号に掲載された記事によれば、使用者数の分析が示すビットコインの時価総額は220億ー440億ドル(約2兆3300億ー4兆6600億円)の範囲で、実際の水準の少なくとも4分の1だという。
「今回の分析は、ビットコイン価格が相当ひどく過大評価されており、何カ月にもわたり激しい動きが続くことを示唆する」と研究者らは書いている。現在の価格は7000ドル付近。
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