米マイクロソフト(MSFT.O)が公表した第3・四半期(1─3月)決算は、利益が市場予想を上回った。クラウドサービス「アジュール」やクラウド型業務ソフト「オフィス365」への企業需要が拡大した。
アジュールの売上高は93%増加した。
オフィス365を手掛けるプロダクティビティー・アンド・ビジネス・プロセス部門の売上高は17%増の90億ドル。トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたアナリスト予想平均(87億3000万ドル)を上回った。
全体の売上高は16%増の268億2000万ドルと、予想の257億7000万ドルを上回った。
純利益は74億2000万ドル(1株当たり0.95ドル)で、前年同期の54億9000万ドル(同0.70ドル)から増えた。アナリスト予想は、1株利益が0.85ドルだった。
調査会社GBHインサイツのダニエル・イブス氏は「クラウド事業への大々的かつ長期的なシフトを背景に、マイクロソフトはアジュール主導でさらに勢いを増している。業績がそれを物語っている」と述べた。
調査会社カナリスが2月に公表した推計によると、アジュールへの需要拡大を受けてマイクロソフトはクラウドコンピューティング市場で14%のシェアを確保し、第2位の地位に躍進した。
一方、パソコン(PC)用基本ソフト(OS)ウィンドウズを含むモア・パーソナル・コンピューティング部門の売上高は13%増の99億ドル。PC事業「サーフェス」は32%増収だった。マイクロソフトの広報担当者、クリスティン・チェスター氏は、同部門の製品ラインアップ拡充により想定を上回る増収率になったとコメントした。
ニュークリアス・リサーチのアナリスト、レベッカ・ウェッテマン氏は、マイクロソフトは「タブレットとしてもPCとしても使えるサーフェスで企業需要に応えた」と指摘。「アップルは巻き返しを図っている」とした。
同社の株価は引け後の時間外取引で小幅に上昇した。
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