2018年4月3日火曜日

播磨灘海水から貝毒 相生や赤穂、カキの出荷自粛

 二枚貝に蓄積し、食べると死亡することもある貝毒で、その原因となるプランクトンが兵庫県の播磨灘の海水から検出され、沿岸のカキ生産者が出荷を自粛していることが分かった。出荷・採取が禁じられるカキ本体からは検出されていないが、産地のブランドを維持するため、出荷を見合わせているという。

 兵庫県は2日、播磨灘の養殖カキを採取し、本体でのプランクトンの有無を確かめる緊急調査を実施。5日にも結果を公表する。

 県によると、3月22日に明石海峡付近の播磨灘で実施した通常の水温・水質検査で、貝毒の原因プランクトンを検出。このため同26、27日、加古川市から赤穂市までの沿岸15地点の海水を調べたところ、うち7地点で国の規制値を超える恐れがある1リットル当たり5千個以上が見つかったという。

 これを受け、県は同28日、姫路市から赤穂市沿岸のカキ生産者らと協議。生産者団体が県の緊急調査の結果が出るまでの間、生産・出荷を自粛することを決めた。貝毒は食品衛生法に基づき、二枚貝の体内から規制値以上の量が確認されると、海域ごとに採取や出荷が禁じられる。県水産課によると、播磨灘沿岸では30年以上見られず、業者の出荷自粛は初めてという。

 養殖歴30年以上の業者は「こんなことは初めてだ。(緊急調査で)問題がなければいいが」と話した。

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