海洋研究開発機構(JAMSTEC)が、深さ約1,000mの海底で微弱な発電現象を確認したと発表した。
この現象が確認されたのは、沖縄トラフの深海熱水噴出域。海底下の熱水に含まれる硫化水素から電子が放出されており、それが海底を伝わって海水中の酸素に渡される反応が起きていたという。電子の移動が発生しているということは電流が流れているということであり、また実際に電位を測定したところ、深海熱水噴出域の海水の電位は約+466mV、噴出孔付近の熱水の電位は約-96mVだったという。また、噴出孔付近で熱水と海水の間でできる円柱状の構造体「チムニー」の電位を測定したところ、場所によって電位が異なることも確認したそうだ。
この発電現象による電位差は最大600mVほどと小さいが、この電気を利用する生物の存在や、生命の誕生にこのような現象が関係した可能性が考えられるほか、この電力を海底探査に活用することも考えているようだ。
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