中国のニュースサイト「今日頭条」が中国自動車市場2017年1〜5月の総括記事を掲載した。それは次のように始まっている。世界一の販売数を誇る中国の自動車市場はここ5年、古代の春秋戦国時代の様相だった。中国、ドイツ系、フランス系、米国系、日系、韓国系、イタリア系の7大勢力が覇を競っていた。それぞれ独自色を保ち、シェアは相対的に安定していた。しかし2017年に入り、どうやら均衡は破れつつある。
■韓国系とフランス系は敗北
中国汽車(自動車)工業協会の最新販売データ(2017年1〜5月)によると、乗用車販売数の総合計は942万1100台で、前年同期比1.48%の微増だった。伸びは鈍っているが総体としてプラスを維持している。しかし韓国系とフランス系はその趨勢から滑り落ちた。
1〜5月のデータによると、現代と起亜、両ブランドの新車販売数は37万6895台で、前年同期比43%の大幅ダウンとなっている。この結果、シェアは前年同期の7.2%から3.2%ダウンし、4.0%となった。
フランス系は、販売数16万1600台、372%のダウン。シェアは2.8%から1.1%ダウンし、1.7%となった。シトロエンの品質問題が影響した。
■中国、ドイツ系、米国系は引き分け
自主品牌(中国メーカー)は韓国系のライバルとして、彼らの失速した空白を埋めるべき立場であった。しかし1〜5月の販売量を見ると、うまくいったとは言い難い。シェアは44.1%で、たった1%上昇したにすぎない。しかも直近3カ月では下降気味である。
ドイツ系は、上汽大衆、一汽大衆の合弁2社が、常に生産量トップ3にランクされるなど、常に20%前後のシェアを占めてきた。1〜5月の販売数は189万3200台でシェアは20.1%、前年同期比0.5%のプラスだった。
米国系は、111万6700万台を販売し、0.5%のプラス。シェアは11.7%から11.9%へ0.2%アップした。米国系3大工場、上汽通用、上汽通用五菱(以上GM)長安福特(フォード)のうち、長安福特は14%ダウンしている。
■日系は最大の勝者
日系は、162万7700台を販売し、前年同期比17.6%のプラス、シェアは15.0%から17.3%へ2.3ポイントアップした。最新の5月単月の販売増加率を見ると、東風本田(ホンダ)36.1% 長安鈴木(スズキ)19.3% 東風日産(ニッサン)15.4%、広汽本田(ホンダ)15.1% 一汽豊田(トヨタ)8.3%となっている。
記事は最後に、消費者は韓国系をあきらめると、次の関心は日系へ向かっていく。中国系はこのマインドにもっと働きかけなければならない、と結んでいる。
日本を訪れた中国人観光客は、相変わらず好印象を発信し続けている。日本車はここへきて急速に売れてきた。普通ならそろそろ次の反日キャンペーンの時期なのかもしれない。
しかし今年は秋の共産党大会を控え、とにかく波風を立てないことを第一にしている。日系メーカーにはしばらく順風が続きそうだ。
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