今秋から段ボールが値上がりする。大手メーカー・王子ホールディングス(HD)の傘下2社は29日、10月出荷分から15%以上値上げすると発表。最大手のレンゴーも10月からの値上げをすでに表明している。段ボールを多く使う通販業者など幅広い業種に影響が広がる可能性がある。
王子やレンゴーによる段ボールの値上げは約3年半〜4年ぶり。レンゴーは具体的な値上げ幅を明らかにしていないが、燃料や物流経費などの上昇分を踏まえて顧客と交渉するという。
値上げの理由の一つは、原料となる古紙の国内価格の急騰だ。ネット通販が伸びている中国向け輸出が増えたためで、段ボール製品を輸送するトラックの運賃も上昇しており、「コスト削減で価格維持に努めてきたが、自助努力での吸収は限界」(王子)という。
一方、日本製紙グループも中堅段ボールメーカーなどに販売する原紙の価格を5月21日出荷分から、20%以上引き上げている。大手3グループの値上げによって、通販業者などもコストの見直しを迫られるとみられる。
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