日本マイクロソフトなどが参画する業界団体、「ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム」(WDLC)は6月13日、プログラミング教育にいち早く取り組む小学校100校にマイコンボード「micro:bit」を寄贈する「MakeCode×micro:bit 100プロジェクト」を発表した。1校当たり20台、計2000台のmicro:bitを無償提供する。
マイコンボード「micro:bit」と開発環境の「MakeCode」
micro:bitは英BBCが開発する教育向けマイコンボードで、Microsoftが提供するオープンソースの開発環境「MakeCode」からブロックを組み立てるような「ビジュアルプログラミング」で簡単に動作制御できるのが特徴。直接JavaScriptをコーディングすることもでき、ビジュアルプログラミングとJavaScriptの画面を自由に切り替えられるため、JavaScriptの理解にも向くという。
micro:bit本体には、5×5のLEDライトや、光センサー、温度センサー、加速度センサー、物理ボタン、Bluetoothモジュールといった各種デバイスを搭載。さらに外部接続コネクターで、外部デバイスに接続できる。
microUSBポートを備えており、microUSBケーブルでPCと接続することで、MakeCodeで作ったプログラムをmicro:bitへインストールし動作させられる。
WDLCは2020年度から始まる小学校でのプログラミング教育必修化に向けて力を入れており、6月には千葉大学教育学部附属小学校の4年生にMakeCodeとmicro:bitでのプログラミング教育授業を実施していた。
小学4年生は従来モーターを用いて「電気の働き」を習っていたが、micro:bitで電気を制御するプログラムを作成することで、電気制御についての見方や考え方を養えるとしている。
さらにmicro:bitによるプログラミングを普及すべく、小学校100校への寄贈を企画。WDLCと教育現場のつながりがなかったため、文部科学省、総務省、経済産業省が連携しプログラミング教育を普及・推進する団体である「未来の学びコンソーシアム」と連携することで、小学校とのつながりを得たという。
左からNECパーソナルコンピュータ能戸氏、デル柏倉氏、東芝クライアントソリューション荻野氏、総務省 田村卓也氏、文部科学省 白間竜一郎氏、経済産業省 伊藤禎則氏、WDLC会長梅田成二氏、日本HP沼田氏、富士通クライアントコンピューティング近上氏
プロジェクトの募集は6月20日から公式サイトで開始。7月6日を締め切りとして、7月20日に小学校へ納品する予定。小学校へはmicro:bitを寄贈する代わりに、授業レポートやサンプルコードを提供してもらい、今後のケーススタディーや授業キットとして活用したいとしている。
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