終盤のニューヨーク外為市場は、中国のオフショア人民元CNH=が一時、6.9757元まで下落した。来月の米中首脳会談で貿易戦争を緩和できなければ、米国が12月初めまでに残るすべての中国からの輸入品に関税を課すと公表する準備を進めていると、ブルームバーグが伝え材料視された。
ドルは対ユーロでやや上昇し、先週付けた10週ぶり高値付近で推移した。ドイツのメルケル首相が、キリスト教民主同盟(CDU)党首再選を目指さないと伝わった。
この日公表された米消費支出指標が堅調で、ドルは他の主要通貨に対し上げ幅を拡大した。
ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツの首席市場ストラテジストは、メルケル氏の動向について「ユーロの政治的な支援材料として明らかにプラスでない」と話した。国内基盤がぜい弱なら、英国の欧州連合(EU)離脱やイタリアの財政危機に対応するEUを主導する余力が限られる可能性を指摘する。
ユーロは対ドルEUR=で0.14%安。同ストラテジストはユーロ安について深読みしないよう注意を促した。「メルケル氏はなお(ドイツ)首相で、欧州理事会入りの可能性もある」と語った。
主要6通貨バスケットに対するドル指数.DXYは0.24%高の96.594。前週末に付けた10週ぶり高値をわずかに下回った。ドルは対円JPY=で0.38%上昇し、前週下落分の一部を取り戻した。
モルガン・スタンレーのストラテジストらはメモで「ドルが下落するには安全資産としての魅力を失うか、米指標が控えめな内容となる必要がある」と話した。
米商務省が発表した9月の個人消費支出(季節調整済み)は前月比0.4%増と、7カ月連続で増加した。
米連邦準備理事会(FRB)は12月、追加利上げに踏み切るとみられている。
英ポンドはやや下落した。ハモンド財務相が、政府がEUと離脱条件などで合意できれば、長らく掲げてきた財政緊縮策を終了させる方針を示した。
ドル/円 NY午後4時 112.38/112.39
始値 112.22
高値 112.55
安値 112.19
ユーロ/ドル NY午後4時 1.1384/1.1386
始値 1.1394
高値 1.1416
安値 1.1368
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