2018年10月15日月曜日

日立、米GEと小型原発「SMR」共同開発へ

 日立製作所が米ゼネラル・エレクトリック(GE)と共同で、新型の原子力発電所の開発に乗り出すことがわかった。次世代炉として米国などで開発が進む小型モジュール炉(SMR)と呼ばれるタイプで、2030年代の実用化を目指す。東京電力福島第一原発事故の後、停滞する国内の原発事業の活性化につながる可能性もある。

 日立の子会社とGEの子会社が、年内にもSMRの共同開発について覚書を交わす。日立とGEは戦後、原子力分野で協力関係を築いてきた。SMRでも連合を組む。日立は原子炉の小型化に向けた研究に長年取り組んでおり、GEとの提携ではまず、開発に必要な実験データの共有などを進める見通しだ。

 ただ、開発に成功しても、現時点では、日本国内の原発の新増設は難しい。このため、日立は国内工場で製造した新型原発を海外へ輸出することを想定している。

 SMRは世界でまだ商業運転された例はないが、建設費は、1兆円程度かかる従来の原発の10分の1程度に抑制できるとみられている。

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