2018年1月5日金曜日

ビットコインの価格はいずれ10分の1になる

仮想通貨は「フィンテックの一環」
松本:2017年は仮想通貨の勢いが非常に目立った年でした。2016年の終わりにはせいぜい約2兆円だった時価総額が、2017年の終わりには40兆円前後までいったほどです。仮想通貨について、株式市場などとの関係も含め、どのようにご覧になっていますか。


2018年の仮想通貨はどうなるのか(左から阿部修平、武者陵司、松本大の3氏、筆者撮影)
阿部:仮想通貨の値動きを見ていると、バブルを久しぶりに見た思いがします。だから、(ビットコインなども)いずれは暴落して10分の1くらいになるでしょうね。

仮想通貨も含めて、通貨の反対側には必ず貨幣があるはずです。つまり、どういう貨幣と替えていくかということですね。しかし、どんな貨幣と替えるにしても、さすがに短期間に10倍になる、などというのは合理性がありません。合理性がないという狂乱の市場こそがバブルの定義ですが、「いずれ暴落する」というのはそういうことです。

武者:私も、仮想通貨が最終的にどうなるかという「結論」はわかりません。ただ、通貨というのはいわば交換手段です。やはり、価格が一気に10倍以上になったり急落したりしているところを見ると、今の仮想通貨の動きというのは非常に投機的だと思いますね。

もうひとつ重要なことを指摘すると、今こうして仮想通貨がもてはやされているのは、「フィンテック」の一環だとも思います。決済や価値保存の手段が、従来の法定通貨から、市場によって決められるようになり、実際には管理者が誰もいないフィンテックに委ねられるようになってきているのです。こうした大きな変化は、ブロックチェーンのような技術を使う形で一つ一つの取引が統合されていく過程で起こっていくことだと思っています。

そのような流れの中で今、さまざまな仮想通貨があり、それぞれがいろいろな思惑を持って動いているわけですよね。こうした一つひとつの思惑には、非常に投機的な動きがあると思いますが、10年、20年単位の年月をかけて、最終的には「フィンテックの新しい大きな流れ」というところに収れんしていくでしょう。

その際、どの仮想通貨が「勝ち組」になるのかとか、仮想通貨自体が将来、どういう仕組みで運用されるようになるのかというのは、今の時点では誰にも予見できません。そういう意味でも、やはり仮想通貨は投機だと思います。

しかし、これまでの歴史を見ても、投機というのは必ずその次に大きな花を開花させるものです。ですから、ビットコインが何分の1かに大暴落したとしても、すぐにそれに続く通貨が出てくると思います。

仮想通貨は「デジタルダイヤモンド」のようなもの
阿部:僕も価格の連動だけを見ていると今の値段は10分の1になるだろうなというふうに思いますが、武者さんのおっしゃる通り、ビットコインというのは、マーケットにすべてを委ねていると言ってもいい、最も「市場オリエンテッドな貨幣」なんですよね。

個人が個人を認証し、それらがセキュリティを保持するというのがブロックチェーンですが、ビットコインなどの仮想通貨は、この最新のテクノロジーによって支えられています。だから、仮想通貨が将来、ものすごく大きな力でマネーの世界を変えていくということは、間違いないと思います。

松本:日経平均に関しては、私、お二人と似たイメージを私持っているんですけれども、ビットコインは随分違う把握をしています。仮想通貨というのは言ってみれば"デジタルダイヤモンド"みたいなものですよね。つまり、ダイヤモンドは「買いたい人」がいるから、高い値段がついていて、ダイヤモンドで決済というのも、しようと思えばできないことはありません。そういう意味では、仮想通貨もダイヤモンドも同じようなもので、今ついている値段が「適正価格」ということもできると思います。

何を持ってバブルと言うのかは難しく、そこにはいろいろな考え方があると思うのですが、仮想通貨の時価総額がこれだけの金額になると、投機的なおカネがそこに抜けているように見えるんですよ。2017年の夏くらいから、株式市場や貴金属市場で動いたおカネが、ビットコインなどの仮想通貨市場に抜けている。それがある意味で、株式など伝統的な市場にとってのガス抜きになっているという感じがしています。

金融緩和の影響もありますが、株式市場は今、世界的にボラティリティが低いまま、何となく上昇していく相場です。その要因となっているのが、実は仮想通貨なんじゃないかとも思っています。そんな視点からも、仮想通貨市場に引き続き注目していきたいですね。

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