2017年3月2日木曜日

政府の内部調査に否定的な考え 森友学園問題で安倍首相

 学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地払い下げに絡み、学園側が自民党国会議員の事務所に働きかけを依頼していた疑惑について、安倍晋三首相は2日午前の参院予算委員会で、「我が党において、どの議員が関わっていたということになれば、しっかりと本人に説明責任を果たさせる」と述べた。政府として内部調査を行うことには否定的な考えを示した。

 共産党の小池晃書記局長の質問に答えた。小池氏は、独自に入手したと前日の委員会で述べた自民党国会議員事務所の面談記録が、鴻池祥肇元防災担当相のものだったと説明した。

 小池氏は「学園側が異常な国有地の払い下げのために政治家の力を利用しようとしたことは事実だとはっきりした」と指摘。さらに「鴻池事務所が財務省の本省に籠池理事長を紹介することを拒否した後、(鑑定価格から)8億円の値引きがされた。他の政治家に働きかけがあったと普通は考える」として、「政治家の関与について財務省や国土交通省、自民党を徹底調査すべきだ」と求めた。

 これに対して、首相は、「問題の核心は売買価格が適正であったかどうかで、独立した(機関の)会計検査院がしっかり審査すべきだ。政府としてできることはそれが最大限だ」と答弁。「不当な働きかけがあったかについては(ないと財務省)理財局が答弁している通りだ」と述べ、政治家の介入を重ねて否定した。

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