米通商代表部(USTR)は1日、中国からの2千億ドル(約22兆2千億円)相当の輸入品に対する制裁関税で、10%を予定していた追加関税の比率を25%に引き上げる制裁強化策を検討すると発表した。米政権は「中国が不公正な慣行を改めようとしない」(USTR高官)ため、制裁を強化して圧力を強める構えだが、反発する中国との対立激化が予想される。
USTRのライトハイザー代表は1日の声明で、制裁強化はトランプ大統領の指示だと明らかにしたうえで、「中国の有害な政策を改めさせるための追加手段を、米政権が確保することが目的だ」と述べた。
USTR高官は1日、報道陣に「米政府は(中国政府との)対話に開かれている」と語った。
トランプ政権は中国の知的財産侵害を問題視し、7月上旬から、計500億ドル相当の中国製品に25%関税を課す対中制裁を、段階的に発動していた。また追加制裁として2千億ドル相当への関税を準備。対象品に衣料などの日用品も含まれることから、消費者への影響も考慮し、関税比率を10%に抑える予定だった。
USTRによると、産業界からの書面による意見聴取手続きなどを9月5日まで実施する。米国が実際に発動を判断するとしても同月以降になるとみられる。
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