GDPの6割を占めるサービス業では、市場の自由化が進み、日系企業のみならず各国からの参入が相次いでいる。顕著なのは金融・保険分野で、金融は民間企業に対する貸出の拡大が、保険は自動車数の増加に伴い自動車保険の拡大がそれぞれ期待される。この傾向を反映し、2011〜2012年5月までの間に、7件の外資系企業による買収が成立した。日系企業の動きとしては、損保ジャパンが自動車保険の強化を狙い、現地損害保険会社ベルジャ・ソンポの出資比率を引き上げた。なお、ベルジャ・ソンポの売上は5割が自動車保険である。
ヘルスケアの分野でも日系企業に動きが見られる。2010年、大正製薬は現地の大手製薬会社ホウ製薬(Hoepharma Holdings Sdn. Bhd)を買収した。ホウ製薬は、外資を除くと、マレーシアでは最大手の製薬会社である。三井物産の100%子会社であるMBKヘルスケア・パートナーズは、Integrated Healthcare Holdingsに資本参加し、今後拡大が見込まれるアジアにおける病院ネットワークに参入している。
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