2018年5月31日木曜日

中国でAIの赤ペン先生をテスト中。人間の先生と大差なし

VentueBeatによれば、中国国内の一部の教育機関(約6万校)にて、人工知能によるテストの採点システムをテスト導入中のようです。AI採点システムが使われているのは、テストというよりも論文などのペーパー。アメリカで使用されているETS (Education Testing Service)と似た仕組みで、基本知識からロジック、生徒の論文のテーマを読み解きます。文章の組み立て、形式の統一、テーマに沿っているかなどをチェックし、再考・修正が必要な箇所に赤ペンをいれてくれます。

驚きなのは、AI先生と人間先生の採点結果の近さ。1億2000万人の論文をテスト採点したところ、AIと人間の先生が出した成績は、92%の確率で同じだったのです。人間でも、AIでも大差ないならば、そりゃAIにシフトしていきますよね。盗作論文だってすーぐ見つけられるでしょうし。

現段階ではまだAI先生のチェックは完璧とは言えませんが、それも時間の問題。AI先生には自己学習するディープラーニングアルゴリズムが備わっており、時間とデータ量しだいですぐに人間先生以上の活躍を見せる可能性があるわけです。さらに、首都師範大学の言語知能を研究する教授、中国政府や軍の監視カメラプログラムを手がけたソフトウェアチームがプロジェクトに参加している上に、中国政府がバックアップするって話ですから、AI先生はかなり本気です。学歴社会の中国だけに、テストの結果は人生を左右する大問題。いっそのこと私情をはさまないAI先生のほうが…。

ただ、AI先生の存在を事前に知らされていなかった親から苦情がでるなど、テスト導入は物議をかもした様子。まぁ、これは人間のコミュニケーションの問題なので、AI先生が気を揉むことではないのですが。

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