2017年4月10日月曜日

2053年、1億人割れ=65年に高齢者4割弱—出生率は小幅改善・厚労省推計

 厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は10日、2065年までの日本の将来推計人口を公表した。

 15年に1億2709万人だった総人口は、53年に1億人を割る見通し。65年には8808万人に減り、65歳以上の高齢者が占める割合は、15年の26.6%から38.4%に上昇する。

 1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す「合計特殊出生率」は、30〜40代女性の結婚や出産が上向いている近年の傾向を踏まえ、小幅ながら改善。60年に1.35とした前回推計(12年)に対し、65年に1.44になると見込んだ。

 出生率の上昇で1億人割れの時期が前回推計より5年遅くなったものの、厳しい人口減と少子高齢化に歯止めがかかっていない現状が、改めて浮き彫りとなった。

 推計人口は国勢調査の結果を基にほぼ5年ごとに見直し、年金や医療など社会保障制度の設計に関する基礎資料となる。同日開かれた社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の人口部会に報告された。

 15年の実績値と65年の推計値を年齢階層別に比べると、0〜14歳の年少人口は1595万人(総人口の12.5%)から898万人(10.2%)に、15〜64歳の生産年齢人口も7728万人(60.8%)から4529万人(51.4%)に減少する。

 65年時点の高齢者人口は3381万人。15年とほぼ変わらないが、総人口に占める割合は大幅に上がった。ただ40%超だった前回推計に比べ、高齢化の進行度合いは緩やかになった。1人の高齢者を支える現役世代の数は、15年の2.3人から1.3人に減る。

 平均寿命は男性84.95歳、女性91.35歳まで伸びると見込んでいる。

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