2012年9月24日月曜日

ポスト補助金商戦は… 新車投入加速 「減税」にシフト

 国内新車販売のてこ入れ策だったエコカー補助金が21日で終了した。早ければ7月にも終了するとみられていたが、直前の駆け込みが空振りに終わり、予想外の「長期化」となった。ただ、終了による反動減を懸念する声は根強く「ポスト補助金商戦」は先が見えにくくなっている。

 エコカー補助金が打ち切られた22日、東京都内の自動車販売店では、通常は書き入れ時の週末にもかかわらず店内が閑散としており、販売員が手持ちぶさたにしていた。

 別の店舗の担当者は、「7月ごろから『申請には間に合わないかもしれない』とお客さまに説明していたが、8月に入ると逆に『今のペースなら間に合う』と説明を変え、実際間に合った例も多かった」と終盤失速した補助金商戦を振り返る。

 平成22年9月の前回の補助金終了時は、急な申請などで一部販売店が混乱したケースもあったが「正直、今回のエコカー補助金は販売増には結びつきにくかった」(販売員)。

 とはいえ、今年1〜8月の国内新車販売は前年同期比46%増の383万台で、2年前の1〜8月の約357万台を上回る。中でも燃費性能の高いハイブリッド車(HV)や軽自動車の販売が大きく伸びたのは「補助金の恩恵」(大手メーカー幹部)で一定の反動減は避けられないとみられる。

 各社は新車投入を加速させると同時に、エコカー減税対象車を拡充し、販売台数の大幅な落ち込みを防ぐ構えだ。

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