8月16日に配信した「40歳年収『東京都トップ500社』ランキング」にはさまざまな反響が寄せられた。40歳といえば、社会人としても人生でも、ちょうど中間点に位置する年齢。そうなると、若い頃よりも業種・業態や企業ごとの給与格差が広がってくる。
東洋経済オンラインは上場企業を対象に各社の40歳社員の年収を推計。全国5地域(「東京除く関東」「東京」「中部」「近畿」「北海道・東北、中国四国、九州沖縄」に分けてまとめた。その第2弾として今度は東京都の下位ランキングを公表する。
企業や読者の一部から「トップ500でランキングをすると、まるで500位が低いように見える」「給料の高い会社ばかりではなく、高くない会社の情報も知りたい」という指摘があり、それに応える狙いもある。
集計対象としたのは、『会社四季報』の本社欄に掲載した本社所在地が東京都となっている上場企業3205社。単体の従業員数が20人に満たない場合や平均賃金の発表がない企業は除いた。有価証券報告書(2015年6月期~2016年5月期)の公開データと、厚生労働省が調査・公表している「平成26年度賃金構造基本統計調査」を基に試算した。あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。
40歳推計年収500万円以下は276社
グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単体会社のものであるため、単体の年収数字となっている。また、純粋持ち株会社は本社の中枢機能を担う社員のみで成り立っているケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある。こうした純粋持ち株会社について、原則としてランキングの対象から除外していることも、併せてお断りしておきたい。
平均賃金での比較になると、各社ごとに平均年齢が異なり一律に比較しにくい。直近では団塊ジュニア(1971~1974年生まれ)の少し下の世代が40歳に差し掛かっており、人口ボリュームも相対的に大きく、この前後の世代がこれから日本の経済・産業界を牽引する存在となる。
東京都に本社を置く会社は相対的な物価の高さもあって、地方に比べると高水準な給与を払っているケースが多いものの、48社が40歳推計年収で400万円に達していない。500万円未満でみた場合、276社だった。
会社によっては専門職や定年後の再雇用社員を集計対象に含み、平均年収や平均年齢との関係から、いわゆる正社員の実態と乖離がある場合もありうる点には注意していただきたい。
【8月23日17時30分追記】ランキング5位のMUTOHホールディングスは、平均年収の解釈について同社の誤認があり「賞与、時間外手当を含めずに計算した」ものでした。同社より連絡を受けた正確な平均年収は450万円、平均年齢は41.0歳。東洋経済が改めて集計した40歳推計年収は441万円でした。
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