北京大学と環境NGOが北京の大気汚染の実態を独自に調査したところ、屋外での業務が多い職種では、呼吸器や循環器の疾患を引き起こす微小粒子状物質「PM2.5」の接触量が当局発表の平均値の最大で3倍に達していたことが分かった。室内にいても接触量の抑制効果は限定的で、健康被害のリスクにさらされている現状が改めて裏付けられた。
調査は、北京大学公共衛生学院と環境NGO「グリーンピース」北京事務所が昨年11〜12月に実施。インターネットで募った8人の協力者に重さ約1キロの特殊な装置を1〜5日間身につけてもらい、装置に付着したPM2.5の量を調べた。
この結果、窓やドアを開けた際に排ガスにさらされることが多いタクシー運転手(屋外滞在率37%)が、当局発表の平均値の3.08倍の数値を示した。環境保護団体職員(同18%)も1.41倍。室内にいる時間が長い会社員(同5%)でも当局発表の0.78倍、民間企業社長(同8%)は0.98倍のPM2.5を検出した。
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