2012年7月25日水曜日

「シンガポールは中国ではない」文化の違いに戸惑い—シンガポール紙

2012年7月21日、環球時報によると、シンガポールの聯合早報は20日、「二つの身分」と題する記事を掲載し、中国を訪れたシンガポールの華人は中国人と外見や言語が同じだが、文化の違いに戸惑いを感じることがあると指摘した。以下はその概要。

中国語を話すが中国国籍ではない漢民族は、中国で戸惑うことがある。相手が私を外国人だと気付かないことがあるからだ。私は自己紹介で「シンガポール人です」と話すと、相手はいぶかしげに「シンガポールは中国の一部でしょう」という。あわてて否定し、「ルーツは中国福建省です」と話すと、相手はさらに混乱する。二つの地名の関係をどうとらえていいか分からなくなるのだ。

北京に来て間もないころ、中国人読者から「あなたは(中身が白く皮が黄色い)バナナだ」と批判された。西洋かぶれ、つまり祖先の教えも忘れて外国にこびる中国人と思われたのだ。私は戸惑ったが、根本には「政治的中国」と「文化的中国」の問題があると思い始めた。

人々は政治的には育った国に忠誠を尽くすのが一般的だ。しかし、華人や華僑の身分は複雑で、若者より年配の世代の方が中国への文化的共感が強いと思われる。文化的な共感は感情的な共感を呼び起こす。海外の華人が「文化的中国」への共感をもっと深めれば、中国の民族性、国民心理、思考方式などをより的確に把握でき、中国人との交流もうまくいくのではないだろうか。

シンガポール人は中国において、外見や言葉による相互理解は容易だが、長期的には思考方式、生活習慣、価値観などの違いをはっきり感じるようになるのだ。

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